被リンクとは?わかりやすく解説

SEOを勉強すると必ず出てくる「被リンク」という言葉、初心者には、あまり馴染みがないと思います。被リンクの意味だけでなく、SEOで評価される被リンクの情報もご紹介します。

被リンクとは?

被リンクとは、a要素でWEBページと関係付けられた明示的な引用のこと。現在でもGoogleは被リンクを重要な評価項目としています。 SEO評価で基準となる外部要素の中心である被リンクを紹介していきます。

被リンク評価要素の4つのポイント

リンク元のページ評価(ページランク

Googleの創業者のLarry Page氏とSergey Brin氏は、学術論文の引用を参考にしてWEB上の文書のページ価値を評価する方法を考案しました。

評価ポイントの2点

  • 量:被リンク数が多いと価値が高まる
  • 質:高品質なページからの被リンクは価値が高まる

初期のページランクの算出方法

ページランクとは、被リンクを元に算出されるページの品質ランクのことです。 具体的な計算方法は、「The anatomy of a large-scale hypertextual Web search engine」に掲載されています。

https://snap.stanford.edu/class/cs224w-readings/Brin98Anatomy.pdf

リンク元ページにおけるリンクの掲載状況

リーズナブルサーファーモデルでは、下記リンクの掲載状態を元に評価していると記載されています。(一部の項目だけが論文で公開されている)

  • アンカーテキストのフォントのサイズ・色・書式など
  • リンクの出現箇所(ファーストビュー、フッター、サイドバーなど)
  • アンカーテキストの単語数
  • リンクの商用度(アフィリエイトリンクなど)

このような項目について、ユーザーがより押しやすい属性のリンクに対して、より多くのページランクを分配します。

リンクの設置箇所については、GoogleMatt Cutts氏も、サイドバーやフッターなどにあるような全ページ共通に記載されたリンクの価値は、メインコンテンツのリンク価値よりも低いと述べています。

被リンク効果を高めるために、「全てのアンカーテキストのフォントサイズを大きくすれば高評価」「太文字にすれば良い」など安易な考えはよくありません。 あくまでページ内における相対的なリンクの価値評価になるので、そのような施策は無意味になります。 ユーザーにとって最適な表示方法の結果、リンクの重要度に差が発生すると考えましょう。

リンク元とリンク先のコンテンツの関連性

コンテンツの関連性もページランクの配分ロジックに組み込まれています。 被リンク元のコンテンツと関連性が高いページへのリンクに対して、より重点的にページランクが分配されます。 なぜなら、ユーザーにとっては、今閲覧しているコンテンツと関連性の高いページが有益なのは当然だからです。

近年のGoogle検索エンジンが、自然言語解析技術を発展させてきたからこそ、コンテンツを正確に把握することができています。 昔とは違い、文章に掲載している単語やアンカーテキストだけに頼らないコンテンツ理解が可能になったのです。

リンクが貼られてからの経過時間(リンクエイジ)

リンクエイジとは、リンクが初めて設置されてから(Google検索エンジンが認識してから)の経過時間を指します。 このリンクエイジのアルゴリズムの特徴は、新しいリンクが多いページを高く評価することです。

リンクエイジのアルゴリズムは、Googleが2003年12月に出願した特許(Information retrieval based on historical data)で知ることができます。 https://patents.google.com/patent/US7346839B2/en

リンクエイジが利用される理由

価値のあるコンテンツでも、時が経てば内容が陳腐化して誤った情報に変化する場合もあります。ユーザーに「現在」最適な情報を提供するために、検索エンジンは陳腐化したコンテンツを判別する必要があります。

論文に記載されているスコア

  • 被リンクの新規獲得数・消滅数の時系列での前後比較
  • 全被リンクの内、直近n日間に新規獲得した被リンク数の比率

被リンクの新規獲得数・消滅数の時系列での前後比較

前期間と比べて新規獲得した被リンク数が減少する、もしくは被リンクの消滅数が増加すると、コンテンツが古くなったと判断してページ評価を落とします。 逆に、新規獲得した被リンク数が増加、もしくは被リンクの消滅数が減少すると、コンテンツが「現在」ユーザーニーズに合致しているとして、ページの評価を高めます。

全被リンクの内、直近n日間に新規獲得した被リンク数の比率

ページ間を比べる方法です。例えば、全被リンク数における直近の10日間で獲得した被リンク数の比率が高いページに対して、より高い評価をします。

リンクエイジの注意点

新しいリンクが多いと評価されますが、それを逆手にとってリンクを乱立させても評価されません。場合によってはスパムになる可能性があります。

  • 「本日の人気コラム」などの毎日変更されるリンクはページランクの分配が低くなります。
  • 人工的なリンク設置で急激に被リンク数が増加するとスパム判定を受ける可能性があります。
  • 正常な被リンク獲得スピードは、ゆったりとしたものなので、急激に上がると、スパムシグナルとして認識される可能性があります。

まとめ

今回、紹介した4つのポイントに加えて、現在の検索エンジンはユーザーの行動ログからもページランクの分配を決定しています。 ユーザーのクリック率が高いリンクには、多くのページランクを分配しています。 Googleアルゴリズムを日々ブラッシュアップを続けています。

発リンクしない方が良いという訳ではありません。 ユーザーにとって価値のあるリンクは設置すべきで、実際に検索エンジンも良質なサイトへの初リンクを推奨しています。