ブランド力や企業名の認知度だけでなく、企業の業種や扱う商材によっても、SNSマーケティングの効果に差が発生します。SNSマーケティングを効率的に行うには、初めに自社の業種や商材でどのような効果が期待できるのかを確認しておきましょう。
ユーザーに与える影響は業種により異なる
SNSマーケティングがユーザーに与える影響も独特です。 業種や商材によって効果に差が発生するため、SNSを効率的に運用するためには、自身のサービスがどこまでSNSマーケティングに適しているのか把握しておきましょう。
業界ごとにSNSマーケティングの影響度をまとめた調査があります。
参照:ソーシャルメディア情報の利活用を通じたBtoC市場における 消費者志向経営の推進に関する調査
https://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/pdf/sns_report.pdf
消費行動に結びつきやすい業種、好感度や共感が得られやすい業種、興味や関心を得られやすい業種が、それぞれ異なります。各業種や各商材にもさまざまなものがあり、全ての業種・商材にこうした指標が当てはまるわけではありません。 このような傾向性は、SNSをどのような目的で活用すべきかを判断するための、一つの指標として活用しましょう。
低価格の業種はSNSの効果が得られやすい
SNSマーケティングで効果が得られやすい業種・商材を調査します。 「消費行動」「好感」「興味関心」という3つの指標でまとめています。
消費行動に結びつきやすい業種
- ファーストフード・コーヒー・宅配
- コンビニエンスストア
- ゲーム
気になった商品を気軽に試せる比較的安価な価格帯のものが多くなります。低価格で身近なサービスや商材は、消費行動に結びつきやすい傾向があるといえます。
好感や共感が得られやすい業種
- スポーツ用品
- レジャー施設
- ゲーム
嗜好性の高いものが該当します。すでに一定の固定のファンが存在しているカテゴリは、好感や共感を得られやすいでしょう。
興味関心が持たれやすい業種
- 飲料・ビール
- 電気・精密・PC
- ポイントサービス
購入には至らないものの、イメージ向上など何らかの良い効果が期待できます。キャンペーンやプロモーションを高い頻度で実施している業種で、興味関心が持たれやすいようです。
低価格なもの、思考性が高いものなどは、SNSの効果が得られやすい傾向がある。
SNSの効果が得られにくい業種の特徴
SNSマーケティングで効果が得られにくい業種・商材を確認しましょう。
消費行動に結びつきにくい業種
- 自動車・二輪車
- レジャー施設
- 情報通信・モバイル
購入までのリードタイムが長い高額商品が多くあります。「消費行動に結びつきやすい業種」では反対に低価格の業種が多くありました。価格がユーザーの消費行動に与える影響は大きいといえます。
好感や共感が得られにくい業種
- 情報通信・モバイル
- 旅行・ホテル
- ドラックストア
「このブランドでなければダメ」というこだわりの低いものが占めています。
興味関心が持たれにくい業種
- 情報通信・モバイル
- 旅行・ホテル
- ファストフード・コーヒー・宅配
ファストフード・コーヒー・宅配は、「消費行動に結びつきやすい業種」の1位でもあることから、ユーザーの興味関心は消費行動と必ずしも関係しないことが分かります。